2011年のCDお気に入り11作(順不同)。

いろいろバタバタしていた一年で、いろんなジャンルに手を伸ばしていないです。自分のフィールドの物が多く、あまり幅広く聴いていないです。
02/22/2012

Live at Birdland

Live at Birdland

Konitz, Mehldau, Haden, Motian

2009年のライブ作品です。発売は2011年。ポールモチアンの死去というニュースもあり、とても印象深い作品です。スタンダードばかりの選曲ですが、ぶっ飛んでます。やはりメルドーはイイなと思います。あとはヘイデンのベースにさらに興味が湧きました。スイングで4つをウォーキングしないスタイル、そこから発展させたイーブン8thでのスタイル、こういうパイオニアだと思います。もっと要研究かな。

Moment's Peace

Moment's Peace

John Scofield

全体のイメージとしてはQuietに近いかなと思いました。でももっと深くなってます。気持ち良い。

All We Are Saying

All We Are Saying

Bill Frisell

なんとジョンレノン作品集です。でも100%ビルフリです。これも深いですね。ジョンスコもそうですが音楽家としてほぼ完成されつつあります。でもここからぶちこわして殻を破って、さらに進化してほしいです。スリリングな大御所も聴きたい!

Weightless
Weightless

Animals As Leaders

この作品だけジャンルが違うような。結構前からYoutubeで動画を見ていたギターリストの作品。多弦ギターを操る所には興味が湧きましたが、正直あまり好きな感じではありませんでした。しかしこのバンドの1stを聴いてビックリしました。作品として凄く完成度が高く、作品に必要とされているギターを弾いています。そしてこの2ndはさらに進んでいます。僕の好みとしては今回取り入れられた打ち込みのプログラミングがツボでした。なにかのインタビューでKurt Rosenwinkelの影響を受けてるって答えてましたね。

Lost & Found
The Lost and Found

Gretchen Parlato

ロバート・グラスパーが関わったであろうアレンジとプロデュースも見事です。ピアノがアーロン・パークスから新人に替わっています。でもグラスパーの洗練された黒さの方が聴こえてきます。リオーネル・ウルケのギターが無い分ジャズ色が強いですね。これはこれでガラッと雰囲気が違って面白い。音質も僕好みでした。

Rio
Rio

Keith Jarrett

The Melody At Night, With Youの即興編のようなイメージです。久々にぴたっとハマった即興。僕はキースに関しては幅広くいろんな作品を聴くというよりは、幾つかの気に入った作品を聴き込むスタイルです。蛇足ですが、スタンダードトリオは昔の方が好きなものが多いです。

What's It All About
What's It All About

Pat Metheny

バリトンオンリーのOne Quiet Nightよりは、ナイロン弦なども使い分けている分カラフルかなと思います。一曲一曲もスッキリとまとめられていますし。それにしてもメセニーのアコースティックは音がいいです。しかもオリジナルの音。歴史的な奏法や伝統ではなく独自のやり方です。Orchestrionのツアーを見に行ったときも前半はソロギターだったのですが、大ホールで素晴らしい音色でした。スピーカーなどのシステムも最新の物でしたし、見る度に良くなっています。

Guitar Man
Guitar Man

George Benson

2011年ジョージベンソンのジャズです。特徴としてナイロン弦ギター、そして親指弾きが多い。このギター奏法だとカスカスの音を出してしまう奏者の多い中、唯一無二の音色、演奏。前述のメセニーもそうなんですが、クラシックギターの歴史における積み重ねられた演奏技法ではない弾き方でナイロン弦の良い音色を出しているギターリストはそんなにいない。

Gladwell
Gladwell

Julian Lage

そこまで気になるギターリストでは無かったのですが、話題になることも多くだんだんと聴く回数が多くなってきました。最近やっと自分の中で聴くポイントが分かってきたかなというような気がします。ビバップ期をスイング期に置き換えて影響をうけた上で、進化した21世紀のパットメセニーといったイメージです。(作曲家ではなくギターリストとして)演奏技術としては最近凄く影響を受けました。いろいろコピーしてピッキング練習に使っています。

FIRST IN MIND
FIRST IN MIND

Mike Moreno

この人の作品はスタンダード寄りの物と、オリジナル寄りの物があります。この作品はスタンダード寄りのもので、研究しがいがあります。僕がニューヨークに住んでいた頃から彼を知っていたのもあり、最近の若手ギターリストでは一番好きです。研究したりするにはLage Lundの方が面白いかもしれませんし、スタイルを手っ取り早く真似るにはGilad Hekselmanの方がやりやすいでしょう。マイクはアバークロンビーに近い演奏スタイルでインプレッションを重要視して耳で判断して演奏するタイプです。なので、あまり研究するのに向いていないかもしれませんね。僕には即興演奏について考えさせられる、重要なギターリストです。

Drumfree
Drumfree

Wolfgang Muthspiel

サックス、ベースとの珍しいギタートリオです。最近のムスピールはナイロン弦の出番も凄く多いです。それにしてもFRAME GUITARが欲しくなります。メセニーのデュオもそうですが、グラナディアがドラムレスの演奏するのを良く聴く気がします。