日 - 1 月 15, 2012

サイト移行中


長らくこちらを更新していませんでした。

homepage/mac.comからmobilemeにそしてiCloudにとApple社のサービスが替わってきて、僕のサイトの公開先も変更する必要が出てきました。昨年から独自ドメインyasuhisakogawa.com は取得していたのですが、さらにレンタルサーバーもAppleの物から別の会社に本格的に移すことにしました。トップページから大体殆ど作成出来ているのですが、日記のページの以降にもうちょっとかかりそうです。過去の物は手間はかかりますがちょっとデザイン換えてコーディングし直せば良いのでけれど、これから先に書く物はまだこのOSであればiBlogを使えないこともないし、それとも動的blogにするかhtmlで書こうかちょっとだけ迷ってます。

いろいろと生活も含めて心機一転していきたいので、これからもよろしくお願いします。

http://www.yasuhisakogawa.com/

投稿日時 02:37 午前

日 - 2 月 21, 2010

はじめてのえばんす


昨年からなんですけど平山順子 (Alto Sax)さんと共演させていただく度に、なにか面白い企画で演奏出来たらと話していました。そして、ちょっとずつスタンダードを書いた作曲家に焦点を当てたギグをやっていました。

今年に入って、次のデュオでの演奏では誰の特集をやろうかなと思っていたところ、以前Evansのことを話題にして話していたのを思い出してBill Evansの特集をやろうと提案させてもらいました。

いままで僕はどちらかと言えばエバンスの曲を積極的に演奏することを避けていました。殆どの有名曲は演奏した記憶はあるのですが、深く取り組んだことは無かったです。僕の中では、自分が昔ピアノを演奏していた頃のバッハ曲のような感じ。あの頃はバッハに、当時の自分のレベルでは拒絶されているようなイメージと自分にとってとても重要だからいつか取り組まなければならないかもというイメージを持っていました。ジャズを続けてきてからは同じイメージをエバンスに重ねていたのです。

ちょうど良い機会なので、徹底的に追求して見ようと思い取り組み始めました。今回の演奏までには音楽的、技術的に殆ど間に合ってはいないのですが、ははじめて取り組んだ印象をかんたんに記録しておきたいと思います。

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僕はジャズピアニストでは無いので、彼がどれだけジャズピアノにとって重要かは認識しながらも、そこまで彼の立ち位置について考えたことも無かったです。

ビルエバンスは1929年8月生まれ。周辺のピアニストと比較すると、アートテイタムより19歳、セロニアスモンクより11歳、レニトリスターノとジョージシアリングより10歳、バドパウエルとオスカーピーターソンより4歳、年下です。そして、ハービーハンコックより10歳、チックコリアより11歳、キースジャレットより15歳、年上です。ふう~。

共演者と比較すると、ジョージラッセルより6歳、マイルスデイビス、ジョンコルトレーンより3歳、スタンゲッツより2歳、キャノンボールアダレイより1歳、年下です。そして、ジムホールより1歳、ポールモチアンより2歳、ポールチェンバースより6歳、スコットラファロ、チャックイスラエルより7歳、ジャックディジョネットより13歳、エディゴメス、マーティモレルより15歳、ジョーラバーベラより19歳、マークジョンソンより24歳、年上です。(笑)

誰の影響を受けたとか誰に影響を与えたとかは伝記やインタビューに数多く残っていますし、その上で年齢をこんな感じで比較すると僕には状況がとてもわかりやすかったです。

ピアノ、ベース、ドラムによるピアノトリオとしては最初期の人ですし、トリオのメンバーを捜すのにとても苦労していたのが印象に残りました。初期にラファロを得てそして失ったことも大きいのでしょう。

音源に成っているのはずっと演奏していてもある時点の記録なのですから僕は勝手に想像していたのですが、メンバーの在籍時期などがイメージと違っていました。ベースは圧倒的にエディゴメスが長かった。そしてラファロやマークジョンソンの時期はとても短い!これはラファロ、エバンス本人が亡くなってしまったためなのですが、とても残念です。

モチアンが最近振り返っている話で、エバンス、モチアンとラファロのトリオでマイルスとのレコーディングセッションが決まっていたようですね。これがもし行われていたとしたら、60年代のマイルスの進み方すなわちジャズの歴史も変わっていたと思います。

ビルエバンス本人のパーソナリティそして彼の作曲についてもイメージとはかなり異なっていました。

彼のピアノスタイルはその後のジャズピアノのスタイルを変えてしまったほど革新的なものなのかもしれませんが、一度作り上げたスタイルを大きく変えるタイプのミュージシャンでは無いようです。最近発売された「ビル・エヴァンス ミュージカル・バイオグラフィー」という研究書では同じタイプとしてマッコイタイナーが挙げられていましたが、確かに近いかもしれません。

当時ポストモダン化しつつあるジャズの中で、印象派クラシックを中心とした和声感覚とクラシックのテクニックを持ったピアニストが現れるのは必然だったのかもしれません。「Letter From Evans」でのインタビューにもありますがキースジャレットはそこまで彼の影響を受けていないと主張しています。そしてジョーザヴィヌルもヨーロッパにいた頃エバンスを聴いたことが無かったそうです。しかしある種同じタイプのサウンドの傾向には向かっていたと思います。

そういった歴史の必然の革新を除いて考えると、彼はかなり保守的というか自分の内側に向かっていくタイプだったような気がします。事実60年代のフリージャズ全盛期にそういった音楽に向かっていくことも有りませんでしたし、セシルテイラーを始め多くのミュージシャンからバッシングを受けさらに内側に向かっていったのかもしれません。即興演奏というものに対する考え方も、キースジャレットやポールブレイとは真反対な気がします。

彼の作曲も改めて詳しく考えてみました。彼独特のスタイルが現れていて、そしてその後のジャズにも大きな影響を与えています。僕が前に持っていたイメージと違った点は、わかりやすい作曲スタイルの変遷といったものが無かったことです。モダンジャズに於いてかなり重要な彼の作品ということですが、マイルスやコルトレーンのようにわかりやすい変遷(モーダルな進化など)が有ったり、ショーターやザヴィヌルのように自分の特異なシステムがもともと備わっているようなタイプでは無いような気がします。

特に和声的には時期的に変わっていったとかいうような気があまりしないですね。Very EarlyやTurn Out Starsのようにドミナントの力が強いタイプとか、Time RememberedやRe Person I Knewなど印象派の色彩を重視しているようなタイプなど大きく分けることもできますが、それらの曲が段階的に変わってきているとかそういった感じでもなく、初期から後期までいろんな時期にいろんなタイプの曲が出てきます。コーダルからモーダルへ進化とかそういった感じではないです。マイルスのように自分のレパートリーに取り入れるスタンダード曲がオリジナル曲の進化とわかりやすく連動している感じもなさそうです。

そしてその中間のタイプといった感じの曲目も殆ど見あたりませんね。そう考えるとNardisとBlue In Greenはかなり特殊です。この2曲はもともとマイルス作曲とクレジットされていて、最近の研究ではほぼエバンスが自力で書き上げたモノとされています。ただ今回の僕のアナライズしたイメージだとなにかマイルスの影響がありそうです。マイルスのサジェスチョンが加えられた可能性もありますし、逆にこういった60年代からマイルス、ショーター、ハービーなどが歴史を作っていくタイプの曲はもともとエバンスのアイディアでも有って、ただ影響を与えた後自分自身はそれを使わなかっただけという可能性もあります。

伝記などを読むと分かると思うのですがヘロイン、晩年のコカインの影響も壮絶ですし、元嫁や兄の自殺など暗い影もあります。しかし彼の曲には自分の知人の名前を使っているモノが多いのがとても親しみを感じます。

あと意外とローズなど電気楽器の使用が多いのがビックリしました。嫌いだと公言してたみたいですけどね。あと使い方が特殊です。1曲の中でアコースティックピアノと使い分けたりしているのは、他の人はあまりやっていないかなと思いました。

あと彼のレパートリーのスタンダードですが、彼はかなり練ってリハーモナイズしてから取り上げています。これが特徴かな。僕はエバンスのエッセンスを継いでいるのはピアニストと言うよりはポールモチアンと演奏しているギターリスト達だと思っています。実際、採譜してみたらフリゼールはエバンスのリハーモナイズをかなり研究しているようです。

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まだまだ音源も聴き足りないですし、採譜とアナライズも中途半端です。そして実際の演奏の方は全然まだ取り組み不足ですが、チャレンジングなSaxとのデュオも、平山さんのすばらしい演奏のおかげで無事終了しました。まだまだエバンス特集は続けて行きたいですね。

今回は短い当日リハのみだったため多めに曲を用意して当日選曲しました。用意したのは

Blue In Green
Funkarello
Loose Bloose
Peri's Scope
Re Person I Knew
Time Remembered
Turn Out The Stars
Very Early
Waltz For Debby
Nardis
Israel
My Foolish Heart
You Must Believe In Spring
All Blues
So What
My Romance
Detour Ahead

の中から

1st
All Blues
Blue In Green
My Romance
Time Remembered
Waltz For Debby

2nd
Nardis
Very Early
So What
Turn Out The Stars
My Foolish Heart

を演奏しました。用意したモノ以外にも数多くの名曲があり、彼のレパートリーのスタンダードもいっぱいあります。是非またチャレンジしたいです。

投稿日時 05:22 午後

木 - 12 月 31, 2009

毎年恒例ナカンジ


毎日更新のログはこちらに。Twitter

さて年に一回しか書かない感じのペースです。こちらに毎回アクセスしてくださっている方には申し訳ない。

別に活動していない訳ではなく、知名度はまだ全くありませんが地道に演奏に編曲アレンジなどなどやっています。今年は特に何かあったわけではありませんがとうとう30歳になってしまいました。年相応のクオリティのあるものは創っていかないと。

音楽的なことや楽器演奏の面では、いろいろと気づきや発展はあったような気がします。これからの30代での課題は分かってきたかも。一月には日本でバリーハリスのワークショップが受けられると言うことで久々に会いに行った。その前後に出版されているビデオに付属の冊子などを手に入れて研究。自分なりのビバップ研究が再燃した。そこから一年掛けていろいろ試していくうちに12月に急に新しい気づきがあり、これから時間を掛けてやっていけそうな課題になった。

なんとなく自分だけの大きな課題が見えてきたことで、人の後を追ったり真似たり同じように弾けないことを悲観したりせずに、自分の事をマイペースで出来そうです。

今年は特に気になるCDや映画、書籍等も特にありませんでした。あまり数を当たってないのもあるのですが。Kurt RosenwinkelやAdam Rogersの新作は勿論とてつもないクオリティーのものでしたが、あまりピンとこなかったり少し違和感があったりしました。12月の気づきでその違和感がなんだったのか少し分かった気もして、そこから自分のやり方を見つけていけるかなとも思いました。

ことし唯一ピンと来た物がこの書籍。

ブラック・スワン

自分の中にあった多くの違和感が解消された気がします。何度読んでも楽しいです。

投稿日時 04:26 午後

水 - 12 月 31, 2008

一生物


例年どうり年末年始は実家でゆ~っくり。

CDのプロモ活動はどんどん進めないといけないんだけれども、あとは海外対応か。このサイトを見てくださった方はこちら で試聴したりこちら で購入していただけるととても嬉しいです。

最近尊敬するギターリストの書いたすばらしい書籍を二冊手に入れて、読み進めています。

An Improviser's OS
Wayne Krantz

Ben Monder Compositions
Ben Monder

ベンモンダーの方は曲集ですが、いままで自力で採譜して弾いていたのでとても参考になります。最近は6弦のドロップC#に、ハマってます。この前ソロ演奏のライブのときにも試しましたが、エレクトロニカに混ざったベンモンダーみたいでとても面白い響きになりました。

あとは今年前半に出た

M/D マイルス・デューイ・デイビスⅢ世研究
菊地成孔

も濃密でした。これと前年に出たジョーザヴィヌルの楽譜本を読み解けば、マイルスというかジャズのある時期の歴史が理解できる気もします。

今年はほとんど映画を見てません。テレビで夜やっているのを見るくらいで。ちょっと時間作ってまとめてみたいのですが。

昨日フレディーハーバードが亡くなりました。またジャズの歴史が一部失われたのかな。

投稿日時 10:04 午後

金 - 11 月 7, 2008

進歩


11/6(木)にCDを発売しました。

詳しくはこちらのサイト をご覧ください。

印象としては俺デザインとそのパソコン作業がんばったと。イメージ通りに仕上がったし、とくに盤面の出来がすばらしい。これで録音、ミックス、マスタリングだけでなくデザイン作業のノウハウも手に入れたので、これから作ろうと思えばどんどん作っていけるなと思った。まあ今回は録音、ミックス、マスタリングはトッププロのすばらしい作業を見ていただけなんだけれど、ものすごい参考になりました。

大量に届いて、いっぱい発送し終わってやっとゆっくり自分の一枚の包装をはがして、CDを聴いた。やっぱり音はいいね。こだわって録ってこだわって良い音の部分を残した。さらに曲も良い。二人のオリジナル曲の中で、ギター二人での演奏に適してさらによりスタンダードに近いものだけを選んだ。これはあるお店でオリジナルかつ、スタンダード的な物のみ演奏できるという厳しい演奏で鍛え上げられたものだ。

自分の演奏に対しての感想はミックスやマスタリング作業中の時とはちょっと違った。この演奏はもう作品となった。そして過去の物のような気もした。録音してからの一ヶ月間に特に大きな経験をするライブや出会いもあり、自分も大きく変わった。言い訳ではないが、録音時にはまだリペア上がりでほぼ初めて弾く楽器にまだなれていなかった。なので普段使い慣れている楽器ほど自由には使いこなされてはいない。この楽器もあれからいろんな演奏に使われ調整され自分の物になった。

だから今ならどんな条件であれ、あの作品より良い演奏が残せるな、というのが正直な感想だ。これが自分の成長だといいのだけれど。さらに今日じっくり聴いてみてさらに自分の演奏の欠点が見えてきた。そこから今日1年に一度くらいの大きな気づきと発展があった。あしたからどんどん試してみたい気分だ。これに気づくためにこのCDを作ったとしても損ではない気がする。

こんな感じで毎日、後悔と反省と苦悩を繰り返しながらすこしづつでも進歩してればいいなと思っています。はやく自分名義の作品を造りたいです。

投稿日時 02:15 午前

土 - 10 月 11, 2008

技術


先に書いておきますが、普段はこちら にとりとめも無く書いています。この日記に更新が無い時も覗いてみてください。

前回の更新から十ヶ月空いてしまった。もうこのiBlogというブログシステムも使う人はほとんどいなくなったし、パソコンも6年目だ。今月のAppleの新ノートの発表はとても気になる。

もちろん十ヶ月間いろいろとあった。最近思うのはギター演奏について展望が少しだけだけれども見えてきたかな、と思う。ジャズを一生かけて演奏していこうと思ったのにもかかわらず、最近までほとんど日本のジャズ界に関わらずに生きて来た。もちろん帰国後に何度か体を壊して演奏をストップしたからというのもあるけれど、ほとんどの理由は「良い演奏を残したかった」から。

アメリカで最高の物に接して、自分の絶対的なレベルも十分に分かった。誰しも自分の演奏に100パーセント満足しているということはない。でも自分はこのレベルで世に出るべきでは無いと思った。少なくとも音楽で生活していくレベルの演奏が出来ると自分の基準で満足するまでは。日本のジャズギターのレベルがどうであれ、僕の基準は世界最高の自分の目指したギターリストのレベルだ。同じ世代でも本当のすごいものを多く見て来た。僕も最高の物以外、世界に残したくない。

そう思って5年近く生活のベクトルをほとんど練習に向けた生活をしてきて、ようやく展望が見えて来た。あと数年で自分の思う最低限のレベルには達することができそうだと。活動もちょっとづつは増やしてきている。あとは自分の音色、アーティキュレーションというものも確立できたことと、楽器、アンプの理想的な物をほとんどそろえることが出来た。そうなってきたら、逆にどんな楽器やアンプでも自分の音がだせるようになったとも言えるんだけどもね。

こういったひねくれた生き方なので、出来るだけ自分の音源を残さないようにしていました。デモがないというのはものすごい不利だったけど。

最近この辺りが転換期かなと思いCDを作っています。普段やっているデュオの音源なので、自分名義のものではまだありません。でも自分の作るCDです。自分の演奏は自分で納得いくレベルではない。まだ共演者のタイム感やボイシングなんかにも惑わされたり、自分のタイムで引っ張っていくこともできていません。でもこれが自分が一発取りでワンテイクで録った自分のレベルなんだと、やっと自分と向き合うことが出来る気もします。

勿論ベストは尽くしましたし、楽曲、音色、録音などについてはものすごいクオリティーのものに仕上がっていると思います。詳細が出せるようになりましたら、また書きます。今の僕の一部だと思って、気になった人は聴いてみてください。

明日も演奏。すばらしい共演者。後悔しない演奏ができますように。

投稿日時 01:39 午前

土 - 12 月 29, 2007

レビュー2007


もう全部ライブも終わったので実家で年末を過ごす。来年の予定もじっくり考えてます。来年の活動はもう少し方向を明確にしてやっていきたいです。

ここにも去年は全然書いていないのでちょっとは更新頻度を増やしてみます。Mixiが大嫌いでやっていないし、ここも更新が減ると、変な噂も立つし演奏に誘われなくなってくるのでね。Upはしないけど来年は日記帳も買ったし、仕事以外で毎日なにか書いて記録していきたいです。

さて今年の覚えている新作作品

映画
今年はあんまり新作の映画は見なかったですね。入院中にゴダールをいろいろ借りてみたりはしてたんですけどね。いまだにパイレーツオブカリビアンのシリーズみてないです。

書籍
ハイドラ / 金原ひとみ
サマースプリング / 吉田アミ
ユリイカ2007年7月臨時創刊号総集編 大友良英
Cancioneiro jobim / Antonio Carlos Jobim

こちらも新作はあまり買わず。ただ女性の作品に気に入った物がいくつかあり。最後のジョビンの楽譜は高価な物だが臨時収入があったため購入できた。彼の楽譜では一番正確。2冊組のものを購入したのだが5冊組を買えるところを知っている人は是非連絡ください。

音楽
River This Joni Letters / Herbie Hancock
In Rainbows / Radiohead
The Source / Kendrick Scott Oracle
The Revolution will not be computerized / Naruyoshi Kikuchi Dub Sextet
あまり大作は無かったような気が。いろいろ細かく聴いたり参考になったものは有ったかも。

最近いくつか良質の音楽批評集が出ているのでお金に余裕ができたら買おう。

投稿日時 05:40 午後

月 - 9 月 24, 2007

共通項の無いところで。


最近まったく更新しなくなりました。が一応無事生きています。普段はTwitter に書いてるのでナニしてるかはそっちも見ていただけると分かるかと思います。

ここのところ、ロックやボサノバの人たちでとくにモダンジャズのバックグラウンドの無い人たちと演奏する機会が多く、とても楽しいです。モダンジャズという共通項はとても影響力のある記号化された音楽のしくみであり、これを知っているだけで初めてあった人たちとも同じ方向性で意思疎通が出来る20世紀が発明したすばらしいものです。しかし逆にこの同じバックグラウンドを持っているということは、同じような画一的な考え方で演奏している訳でもあり、かんたんに言うと同じように考えていて面白くない。(BGMとしてお仕事で演奏する場合にはこれほど便利な物も無いが)

この夏か秋にかけてボサノバに接する機会が多いです。ボサノバに於いても、ジャズ側から考えるものとジャズの経験が無くまずブラジル音楽から入った人とは全く違っていることに気付きました。例えば選曲。同じジョビンの曲でも、ジャズのインストで演奏するレパートリー、ジャズボーカルから入ったボーカリストのレパートリー、ジルベルトスタイルのレパートリーと全然違って来ます。なので最近自分の知らないジョビンが見えて来ました。

ギターという楽器でボサをやる上でも、ジャズを通っていない人の演奏を見てると面白い。コードボイシングだけでもいろいろ研究しがいがあります。あと最も大事なのはジルベルトは歌う為にあのボサノバのギターを発明したということ。インストのジャズの考え方で演奏していただけでは絶対に分からないことでした。

ボサノバ以外でも、ロック、クラブミュージック、完全即興、音響派、いろいろ演奏しててたのしいです。大事なのはコードとスケールといったジャズの考え方から一歩外に出て考える事。

投稿日時 09:12 午後

水 - 7 月 11, 2007

楽器のドレスコード


だいぶ時間が経ったけれどもTokyo Guitar Show のレポを。

というのもせっかく東京に居るので、毎回こんな楽器ショーは見に行っているのだけれど、今回はいろんな発見がありました。ギブソンが山野楽器から撤退したため開催が危ぶまれたらしいという話も聴いた。実際僕の気になったのはFender関連でした。それ以外でも入り口での抽選でTシャツが当たったので交通費の元はとれたし。

今回の注目アイテムは、Fender VG StratocasterRoland VG-99 です。どちらもVG関連ですね。これらの進歩にビックリしました。簡単にいうとモデリングのシステムがようやく実用的になったかなというところです。

Fender VG Steratocasterは、RolandとFenderの提携によりストラトにVGの簡易版を組み込んだ物です。簡易版といっても、操作性を簡略にする為に機能を絞って搭載しているだけで、音質、レスポンスなどは以前のVGより遥かに進歩しています。Rolandの方によるとVG-99とともに内部のチップが格段に進歩そたらしいです。実際自分で弾いてみたり、Fenderの人のデモ演奏を聴いた感じでは、ほとんどモデリングの音だと気付かないくらいだとおもいます。特にチューニングを替えた時の音質とレスポンスはVG-99の時にも感じましたが格段の進歩だと思います。電池が無くなっても普通のストラトとしてつかえるようです。

残念だった点はまず、ストラト自体の作りの問題。アメリカンスタンダードを元にしているらしいですが、このギターショーでカスタムショップの楽器を試奏しまくった後(笑)では特にネック、フレット周りの仕上げには納得できませんでした。VG部分の為だとはいえかなり値段の張るギターなのだし、気になってしまいました。あとはチューニングのモードの種類が、やはりアメリカ的かなということ。Dモーダルチューニングとかジミーペイジのコピー以外何に使うのか僕には分からないし。できれば半音下げとか、半音下げ+さらに6弦を一音下げ等、現代のポップスやロックで頻出するチューニングに対応してほしかった。まあVG-99だと自分で簡単に設定できるのですが。あとせっかくGKピックアップがあるんだし13ピンアウトも用意してほしかったなぁ。多分ほとんど基盤は増えないしジャックが増えるだけだんだけどな。

VG-99はさすがVGのフラッグシップ製品だけあって凄いです。自分で試奏したのと、矢堀孝一氏のバンドのデモライブで感じたことは、やはり基本的な音質などが良くなっている事につきます。基本的にはいろんなピックアップの音に出来たりチューニングを自動的に替えられたり各弦ごとに歪ませてコードを弾いても濁らなかったりと、画期的なことは10年前からVG-8でできていたんです。ただ音質に関してもう一歩だったのですが、これがほとんど改善されたような気がします。あと今までのVG-8やVG-88はペダルタイプだったのがマイクスタンドに備え付ける感じになったという変更点があります。なのでペダル操作は専用ペダルやMIDIペダルを使う事になります。矢堀孝一氏の演奏でもいろいろやっていたのですがDビームやリボンコントローラーでいろんな事ができるのでこれはこのスタイルでもいいかなという気がします。実はペダル式ではなくなった事で本体自体はかなり軽くなっている(2kg)ことが僕に取っては重要。もしジャズなんかで曲中にパッチを替えたりしないシチュエーションならライブに楽器とこれだけもっていくだけでいろんな事ができます。本体は机かイスを用意しておけばスタンドも持ち運ばなくていいし。

あとはシンセっぽい音もかなり重点的に作り込まれている事です。今まではモデリングはVGでギターシンセはGRでというような済み分けがあったような気がしますが、VG-99でほとんどの音色が出せるのでは無いでしょうか。さらにMIDI信号に変換してシンセを鳴らしているのではなくモデリングなので、トラッキングの遅れもミスもないです。僕の中ではもうこれでピアノやビブラフォンなどの音色やMIDI信号からサンプラーを鳴らす役割以外にGR等ギターシンセの必要性が無くなりました。(つまりシンセのパッドやストリングス、メセニーのようなリード音はVG-99で出した方が良いのです。)

今回は本当にテクノロジーの進歩に驚かされてばかりです。さらに楽器の見た目って何なのか考えさせられました。もう近いうちにギターの見た目に関係なく出したい音色が出せそうな気がします。そうでなくても最近僕は楽器自体に音色を求めなくなって来ています。アンプの方が影響が大きいし、ピックを替えたり弾き方で大きく音は替わってきます。なので楽器に最も必要なのは弾きやすさではないかとも考えています。

でも日本では楽器のドレスコードがあるみたいで・・ジャズはジャズらしい楽器で、またロックはロックらしい楽器でといった概念を、お客やお店やプロデューサーや共演者までが求めてくるんですね。楽器にとんでもない可能性がでて来た時に、この辺に邪魔されて創造性が邪魔されない事を祈ります。っていうか強い意志をもってやりたい事をやります。

投稿日時 10:56 午後

木 - 6 月 28, 2007

ダンスとファッションショーとBPM


最近iRiverのmp3プレーヤーのラジオ予約録音のやり方を覚えたので、毎週逃す事無くThe universe火曜日 を聴けるようになりましたとさ。

今週の2007-2008 秋冬パリ・ミラノコレクション特集、とても考えさせられました。ファッションショーの音楽はほとんどハウス、その理由は勿論歩行速度によるからなんですが、だがしかし音楽に合わせて歩くわけにはいかない。ちょっとだけずらしつつウォーキングってところがアツいです。今度テレビで見る時は集中してみてみよう。

結構ダンスミュージックが好きで、特にコンテンポラリーダンスと即興で演奏して合わせる事がとてもたのしみなお年頃なので、ダンスと音楽についての事は特に考えさせられます。

さて最近流行のビリーズブートキャンプですが、僕は今のところ背骨の都合で無理は出来ないので見合わせていますが、借りて来てぼーっと見たりネタ探しのために注意して見たりギターを合わせて弾きながら見たりしています。まあこれの音楽は常に一定テンポですが DJがいるかのごとく調の違う曲をうまい事つなげてはいます。結構ギターでインプロしてると楽しいです、アレを見ながらだと。 BPMが160弱で、ちょうどちょっと遅めのドラムンベースの練習してる感じでモーダルなコードソロの練習やったりとかしてました。

それにしても、ダンスミュージックではBPMが最重要ですよね。僕もDJやった名残で、たいてい普段聴いた音楽はBPMカウンターでテンポを調べて記憶しておくようにはしてるんです。まあ、ミュージシャンなら体感して普通に分からないとダメな気もしますけどね(笑)

今回ファッションショーの話を聴いて、ファッションのモードの流行とBPMの関係とかも調べたら楽しいだろうなーなんて思いました。多分菊地氏はもう芸大の授業で今頃教えてるんだろうな。今度モグるか。

それにしても僕の背骨は、何時くらいになったらブートキャンプ普通に出来るくらいに治るんでしょうかね。時期をはっきり言うのはとても難しい病気みたいなので、ユックリ待つ事にします。僕の定義では、コザックダンスが出来るようになったところで完治とみなしますw

* それにしてもキーボード替えたら慣れるまでミスタッチが多すぎてめんどくさい。配置が全然違うのね。

投稿日時 01:24 午前

金 - 6 月 15, 2007

季節と気分の変わり目。


復帰後のライブ演奏にもだいぶ慣れてきました。ブランクも練習不足も克服は大変ですが楽しくもあります。

只今抗生物質の投与を止めて、背骨がちゃんとついているかどうか様子を見ています。コルセットもライブの最中は外す許可が出ているので、フルアコなんかを弾く時には超快適になっています。ただこの様子見の時には無理は出来ないので、規則正しい生活とちゃんとした食事を心掛けています。来週の検査結果が待ち遠しいです。

投稿日時 09:42 午後

水 - 5 月 30, 2007

頻繁に文章を書く日々が懐かしいかも


どうも、全然更新してないです。でもスケジュールは見てくださいね。

最近もいろいろあって大変ですが、がんばってます。一番最近の出来事だとハードディスクが飛びました。いろいろあって頻繁にバックアップが出来ていなかったのが致命的でした。これも忘れた頃にやってくる為日々備えて行くしか無いです。

普通に活動できるようになりましたが、未だギブスはつけています。床の間においてあるのがそれです。普通のヘルニアの人がしているソフトコルセットではなくハードコルセットと言うごっついやつです。入院先の整形外科では珍しいらしく、新人看護婦に見せる為にモデルになってました(笑)。


来週の診察で外して生活して良くなるかもしれません。梅雨もあるしその後暑いらしいから早く外したいです。

前の日記でも紹介しましたが最近はここで頻繁に更新してるので、何してるのか知りたい方は是非ここを見てください。そしてこれを始めてFriend登録してみてください。Mixiなんかよりはかなり気楽ですよ。


投稿日時 11:16 午後

日 - 4 月 29, 2007

ハイスピードUターン


GWを挟むためもう一度実家に戻って静養中です。

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投稿日時 08:52 午後

火 - 4 月 24, 2007

早くも前半戦終了か、それとも


ホント久々です。今年初めての更新ですか。

年が明けて新たにフルアコ(フローティングの18インチ)に挑戦したりいろいろと活動していたのですが、二月中旬くらいに数ヶ月続いていた慢性の腰痛が急に酷くなってしまいました。何度か救急で近所の大病院に行ったり、初めて救急車を呼んだけれども追い返されたり(泣)いろいろと。どうにも耐えられない痛みの中、その大病院で数日間検査をした結果、かなりヤバい病気と判明、即入院とのこと。しかもかなり長期間寝たきりで完全看護とのことなので、両親のいる田舎へ帰省して入院しました。

病名は、化膿性の椎体椎間板炎というもので背骨のホネとホネの間の椎間板に細菌が感染して浸食しているというかなり珍しい病気。しかもかなり進行していて、もうちょっとで脊髄まで浸食して半身不随になるところでした。ただその後の治療はうまく行って手術もしなくて済んだのは幸いです。ただ痛み止めが効くまではこの世の物とは思えないほどの痛みが・・・

2ヶ月弱の間入院していたのですが、最初の三週間はずっと寝たきりというか寝返り以外はまったく動いてはいけないのでかなり大変。基本点滴と、飲み薬による抗生物質の投与のみが治療なので特に何をしていたという訳ではないのですが、三週間立ち上がらないと筋肉はドンドン弱って行く訳で、人生で初めて本当の意味でのリハビリという物を体験しました。

後半は、剣道の胴くらいごっついコルセット(材質はサッカーのすね当てみたいな感じ)をつけて、車いすから歩行器、そのご自力で歩いてといった具合にリハビリ。後で知ったのですがこの病気みたいに椎間板がかなり傷ついた場合、その両側のホネがくっついて一つのホネになる感じで治って行くみたい。という事は背骨が1つ減ったことになるみたいですね。(特に生活に支障はないみたいです、前屈とかで使う部分でも無いらしいし)

退院後しばらく実家で過ごして、数日前に東京に帰ってきました。やっぱりちゃんとしたアンプでギターを弾けるのは良いですね。まだそのごっついコルセットはつけてないと行けないし、治療は続けているのですが、日常生活や演奏は問題なくできるようになっているので、皆さんよろしく。

投稿日時 11:16 午後

日 - 12 月 17, 2006

日用品その弐


久々です。最近はうがい手洗いは欠かせません。風邪にインフルエンザに、ノロウイルスにと。子供が学校を通じてもらってくる事が多いらしいですね。それが職場で大人に・・

このごろ慣れない下北沢に行く機会が多いです。だんだん雰囲気がつかめてきた気がしていたのですが、今日町中で街頭スピーカーから変なロックアレンジのコルトレーンのA Love Supreme二楽章が聴こえてきました。まだこの町には慣れそうにありません。(今耳直しに原曲を視聴中)

さっき仕入れた情報ですが、ザブツブルグ国際モーツァルテウム財団がモーツァルトの楽譜全集を無償公開 しました。凄い事ですよ!!これは。jpgでの公開ですが思ったより奇麗でした。今年が生誕250周年、革命的な事になってます。人類が生み出した最もすばらしい宝物の一つです。じっくり味わってくださいませ。さて、ぼくもバレンボイムでも聴きながら鑑賞するとしましょう。

さてここで、日用品(アプリ)紹介その弐です。Comic Viewer というソフトがあります。基本これは限りなく違法性の高い目的の為に使われるソフトで、つまりネットで落とした違法漫画画像を鑑賞するという・・ことですね。しかーし!!、左右の見開き切り替えや栞、拡大や大きさ揃えなどの高機能のこのソフト。楽譜をリアルタイムに見るのに最適なんですね〜。

ちなみに僕は自作の楽譜を含めパソコン内で制作したものや、手書きや大事な楽譜集などももれなくスキャンしたものなど、データで管理する事が多いです。検索も異様に楽だし。これらを普通の画像観覧ソフトで見るよりは、遥かに楽なComic Viewer。すばらしい。さらに欠かせない機能にpdfがまとまっているフォルダをまとめて表示したり、圧縮済みのZipもそのまま表示。これでパソコン内もすっきり、かつデータの受け渡しもシンプルです。

投稿日時 10:34 午後